茨田 拡張光学プロジェクト
代表者
茨田 大輔 | Daisuke Barada
メンバー
谷田貝豊彦 | (客員教授,宇都宮大学) |
研究開発内容
光は,実空間の投影画像を取得するだけでなく,物体の形状,距離,速度といった物理量を測定するための技術としても有用である.これらの測定で得られる情報は,一般的に時間的または空間的に断片的である.しかし,取得した情報を基に計算機上で物理計算を行うことで,測定で得られた断片的な情報の間を補完することが可能であると考えられる.このようにして実空間の情報を基に計算機内に仮想空間を構築すれば,その仮想空間内では,実空間では観測できない情報を視覚化することができる.たとえば,不可視な物理量を色付けした世界や,光の波長以下の微小な世界を可視化することが可能となる.このような,実空間を拡張した仮想空間に身を置くことで,実空間で起きている物理現象をより深く理解する可能性が開かれる.本研究では,光と周辺の測定機器で取得した情報を基に仮想空間を構築するための物理計算手法を開発するとともに,仮想空間と実空間をつなぐデバイスの開発を行う. そのデバイスとして,具体的にはテーブルトップ型のARコンバイナや,自由曲面のARコンバイナ,微細な動きを検出するセンサーの開発を行う.
3年後の到達目標
予算は科研費を中心として申請する.論文はグループから年間2報執筆することを目標とする.3年後までに,計測データを元に仮想空間を構築する物理計算エンジンや,仮想空間と実空間をつなぐデバイスの試作を行う.
業績